偽証罪

昨日100条委が開催され、三回目となる証人尋問が行われた。
尋問については後ほど簡潔に述べるとして、今回は今後の流れについて触れてみたい。

昨日の委員会では、証人尋問の後、市民からの陳情を審査した。
「100条委の会議記録の公開を求める」
という内容だ。結論から言うと、否決となった。

私は、そろそろ一回目・二回目の記録は公開してもよいのではないか?と思っていたことは以前にもお伝えしたが、委員会では「時期尚早」という声が大勢を占め、また高橋委員長が
「会議記録を公開した結果、市民の利益よりも不利益の方が大きくなると判断する」
としたので、私も従うことにした。

委員長はウチの団長だし、敬愛する先輩だ、従おう。
私は会派の幹事長でありながら、会派内では必ずしも高橋団長の意に沿ってきたわけではなく、対立、というほとではないが全く違う判断をしたことも一度ならずある。
しかし、高橋団長は信頼すべき先輩であることは言うまでもないし、今回の100条委でのご苦労を間近で見る者としては、
「高橋『委員長』を立てていく」
というのが私の率直な思いだ。
また、佐賀副委員長も、以前は100条委設置に反対していたが、今は副委員長として委員会では公平な立場を貫き委員長を支え、しっかり職責を果たしている。佐賀「先輩」に対して「見直した」は大変失礼だが、正・副委員長は信頼に値する委員会運営をしている。

という事で、正・副委員長が「時期尚早」、委員多数も同様(ちなみに、ウチの会派の議員も)の意見。私も、「公開してもよいのでは?」という程度であり、皆がそういうなら、と立場を変えたわけだ。

さて、尋問の模様については、いつものように各紙が書いてくれているし、上記の通りの決定となったので今回の報告は簡潔にしたい。
昨日の注目点は
「自治連からの陳情に市が応えられるかどうか」
最初に検討した農業水産課の職員の発言、及び農水課メモに登場する他の課の職員の証言だった。
「陳情が出される前に、実は市が取得するよう動いていた」ことを裏付けるものとなった。
当初から懸念を表明していた沖山前経済部長以下、陳情を断った経済部農水課職員の証言は信用に値すると思った。
対して、実際に土地取得した市民自治部の説明には不審な点が多い、という事が浮き彫りになっただろう。

で、今後の委員会運営はどうしたものか。
これまで、多くの証人に出頭を求め、尋問を行ってきた。新しい事実が明らかになり、100条委を設置したかいがあった、と思うと同時に、時間がかかりすぎていると感じる。
年内に一定の結論を出す、という当初目標を達成するには審査のスピードアップが必要であり、それは十分可能なはずだ。
また、食い違った発言をした者双方を呼んで対質尋問する前に、まだ証言台に立っていない人を中心に出頭をお願いし、新たな証言を引き出すことに的を絞っていくべきだと思う。

で、今日のタイトル。
「偽証罪」とは穏やかではないが、議会による真相解明をめざす際、唯一最大の武器といってよいだろう。

今、私たちが行っているのは公開裁判のような観がなきにしもあらず。
だが、実際の裁判は、刑事事件ならばまず捜査当局による捜査・取り調べが行われ公判が維持出来ると判断した上で起訴、受けた裁判所は書面で争点を十分整理し、その後に弁論、といったように何段階も経ていく。

それに対し、ある意味で100条委というのは、裁判でいうといきなり弁論の段階に入っているようなものだろうか。
確かに、以前議会でおこなった連合審査会等の会議録は大いに役立っているし、議員各位は独自に情報収集に当たっているだろう。
また、正式な委員会の他にも打ち合わせ会議を開いて委員同士でそれなりに論点の洗い出しはしており、議会事務局による関係課への資料提供願いや証人喚問の人選、喚問する際の事務手続きなどのサポートも大変助かっている。

なのだが、議会による審査は「証拠よりも証言が頼み」ということが宿命づけられている、と言ってよいだろう。
なので、証人に「『真実の』証言」をしてもらわなければお手上げである。
さらに言えば、私のように市側を疑いの目で見ている委員にとっては、市側証人の尋問は「反対尋問」みたいなもの。警察のような捜査権もなく、証拠収集に限界があるにも関わらず…。
自ずと限界がある。

このような中、証言に虚偽があるならば、もはや100条委・議会には手の打ちようがない。
というわけで、
証人は証言の前に「真実のみを述べることを誓います」と宣誓し、署名・押印までする。その上での偽証、となれば、これには罰をもって臨むしかなく、3月以上5年以内の禁錮に処せられることになっている。

「偽証すると告発される」ことが100条委の調査権を強化しているが、実際に偽証罪での告発というのは容易ではなかろう。
「偽証した、という『証明』が難しい」のだ。
嘘をついたのか、勘違いなのか、記憶違いなのか?
そもそも「何が真実か」おぼつかない中で、証人が「偽証しても、議会は告発できないだろう」と覚悟を決めたら、どうだろう。
私たちの疑念を裏付けるような証言が相次ぎ勇気づけられる反面、決着を見通すことはなかなか難しい…。

もう一つスッキリ晴れないところ、今朝の毎日新聞に
「12月に偽証、告発」
という見出しが躍った。

「高橋八一委員長は『地元自治会の陳情を受け購入決定したとする市の説明は崩れた。12月議会で、虚偽証言をしたと思える人物リストを報告し告発への議決をお願いする』と明言した」
記事を読み、度肝を抜かれた。

団長、そこまで決意していたのか…。確かに、会議録の公開どころではないな。
これまでの市側(経済部農業水産課、農水メモの証人および元善行センター長のぞく)の証言は著しく信憑性を欠いていると言わざるを得ないが、それにしても偽証罪での告発は乗りこえるべきハードルは極めて高い。
こうなったら、腹を据えるしかないな。