地域経営会議の過去記事
が、現市政で私がより問題視しているのは、むしろ「地域経営会議」の方かもしれない。
同会議は、善行地区において、例の土地の利用方法を討議・決定する権限を付与されており、下手をすると市の施策遂行のための
「住民要望を装った御用会議」
だ、と言われかねない状況になっている。
という事自体に異論はないが、今の市長のやり方や善行地区での同会議のあり方を見聞きすると、行政主導の取り組みに過ぎず
「時期尚早」
であるし、市民の感覚とズレている、と思えてならない。
この問題についても、過去に当ブログで書いてきたが、あらためて問題を提起したいと思う。
過去記事引用ここから~
新総合計画案に反対
2010.02.20 Saturday
2月定例会が始まり、昨日は二日目。
初日は市長の「施政方針演説」をはじめとした提案説明だ。
つまり、市側の説明を聞くだけ。
二日目の本会議は、初日の市側説明に対する質疑を行い、来年度予算などは代表質問・予算委員会に先送りするが、今日すぐに決められるものは決めてしまうわけだ。
その中の一つが「総合計画」だ。
総合計画は市の全ての施策の基本となる、いわば自治体の憲法、バイブルだ。
そして、市議会はその基本構想の部分を議決することになっている。
それだけ重要なものなのだが、今日の本会議で私たちの会派は今後の海老根市政の方向を決定づける新総合計画(案)に反対した。
海老根市政は根本が間違っている、と宣言したことになる。
そして、採決の結果賛成多数で可決され、新総合計画は正式なものとなったのだ。
我が会派が反対した理由は、昨日の本会議で私が会派を代表して討論をしたものを掲載するのでご覧いただければと思う。
~反対討論ここから~
議案第49号藤沢市新総合計画基本構想について、反対の立場から、かわせみ会の討論を行います。
憲法に謳われる地方自治の本旨とは、国の中に「地方公共団体」という行政単位を定め、他から独立した存在として意思決定を行うという「団体自治」と、団体内部はそこの住民自らが治める、すなわち「住民自治」ですが、この二つが揃うことを意味しています。
住民を代表して団体の意思決定を行う機関は議会に他なりません。
そして、地域経営会議です。
憲法上の存在たる市議会と比較して、自治体の意思決定機関としてみた場合、以下3つの問題点を指摘させていただきます。
第一に、地域経営会議の設置要綱に地域自治の意思決定機関と明記されていますが、地方公共団体の意思決定機関は公選の議員で構成された議会であり、地域経営会議に住民を代表して意思決定する権限があるということは法の上ではあり得ないと考えます。事実、同会議の設置根拠は要綱のみであり、条例化はされていません。
さらに、各委員は民主的手続きによって選出されておらず、その意味からも各13地区内限定とはいえ民意を代表していると考えることは出来ません。
第二に、私たち市議会は市税の使途を審議し決定しています。それに対して、各地区固有の税が存在しない以上、地域経営会議の委員が納税者を代表していると考えることは出来ません。
また、地区限定の財源とその決定権を各地区に所与のものとして割り当てると市税の受益と負担の関係が明確になりません。これは、財政民主主義の原則から逸脱しています。
第三に、そもそもこの地域経営会議は市長の選挙時の公約で示されたものであり、当選を果たしたことで一定の民意の裏付けを得たことは認めるものの、各地区で地域活動に携わる人々が自主的に地区内に横断的組織をつくり議論を積み重ねたものではなく、いわば行政主導の組織です。
その結果、地元からは権限や財源を付与されても責任が持てないとの戸惑いの声が聞かれます。住民が議会に変わる意思決定機関の設置を求めたわけではなく、法的根拠も無い以上、当然の反応だと感じます。
以上から、地域経営会議については、市の施策に地域の実情を反映するための諮問機関という位置づけならば理解できますが、市内各地区の意思決定機関であると認めることは出来ません。
このような問題がある中で、市長が地域経営会議を市政運営の根幹をなすものと位置づけている以上、新総合計画自体を認めることは出来ない、というのが我が会派の結論です。
~討論は以上~
つまり、
市長肝いりの「地域経営会議」
は総合計画の実施計画づくりをはじめ、市政運営に大きな役割を果たすことになっているが、議会以外の意思決定機関の設置など、そもそも憲法違反・法律違反ではないのか?
こんなものを認める議会は自己の存在を否定していることになるだろう。
反論があれば、是非きいてみたいものだ。
以上、昨年の記事より引用(続く)