土地問題過去記事その3 建設委参考人質疑

1月27日、建設常任委員会が開催された。
私たち委員がかねてから要望していた「現地視察」と「参考人質疑」が実現し、真相解明に大きく近づく展開となった。

参考人は沖山前経済部長(現在、市会計管理者)。
今回の土地取得を、(公式に)最初に検討した経済部農業水産課の責任者である。

その、当事者から

「市民農園をやるために、土地を取得してくれ、という自治会からの要望はあまりにも無理・無体だ、と思った」
「このような土地取得は、汚職事件・スキャンダルに発展しかねないので、農水課の部下には『この件には関わらないように』と釘をさした」

といった発言が飛び出した。
また、
「土地を取得し事業を進めることになった市民自治部に、事業計画書のようなものがないのは不可解」。
という発言があり、それを受け私は、

「市から議会に提出された文書によると、今回の土地取得は市民自治部長と財務部長が最終決済者となっている。この決裁書をもって市の最終的な意思決定とみなしてよいか?」

と質問した。対して、沖山前部長は

「土地取得を決定した決裁書に市長印がなく、市民自治部長と財務部長の印しかないというのはおかしい。
これでは、最終決裁者は両部長ということになり、住民訴訟などが起きて敗訴したら部長以下決済印を押した職員自らが損害賠償等の責任をとる、ということになってしまう。
致命的な文書取扱違反ではないか?」

と応じた。この他にも、
今回の土地取得がいかにおかしなものか
裏付ける発言が相次いだ。

私は、質問の最後に

「そこまで問題意識を持っていたのなら、担当部長として今回の土地取得に『待った』をかけるべきではなかったか?」

と聞いた。沖山氏は

「その通りだが、市長・副市長の強烈なリーダーシップの前では(いってもムダだから)言えなかったし、言える雰囲気ではなかった。
だが、自分が弱かった。市民・市役所に申し訳ない」

ということだった。
沖山氏は、海老根市長になってから、部長に昇進した。
海老根・新井体制から、期待されていた人物だった、と言って良いだろう。
だが、一年で経済部長を降りることになったわけだ。

「(期待されていたが)もう市長・副市長にはついて行けない」
という心境なのではないか。

この件は、単に500坪程度の土地を取得するにとどまらず、周辺の一体的整備にまで発展した。
私には500坪の土地を買うために周辺一帯の整備をでっち上げているとしか思えないが、ともかくそうなった。

であれば、当然ながら建設部門の果たす役割が大きいが、土地取得までの間、なんら相談・指示を受けていない。建設担当副市長すら、蚊帳の外だったのだ。異常である

現場責任者である部長すら、海老根市長・新井副市長にものが言えない。
実際に業務を担当することになる担当副市長以下、建設部門にも相談すらしないで、市長・副市長が事を進める…。
ようするに、
「市役所のことは全て海老根市長・新井副市長が決める。後の者は黙ってトップの決定に従えばよろしい」

という事だと言わざるをえない。
市長・副市長は、複雑な法令・国や県との関わり、市内各地域の個別事情は全てお見通しなのだろう。技術的な知見も十分お持ちのようだ。(続く)