過半数を巡る攻防

市議会の会派について、説明したい。
現時点で、藤沢市議会は

民主・社民ネット(9名 内訳は民主4名、社民2名、ネット1名、民主系無所属2名)
ふじさわ自民党 (7名)
藤沢市公明党  (6名)
自由松風会   (5名 自民党系)
日本共産党   (3名)
さつき会    (3名 内訳は無所属3名、うち民主系2名)

以上が交渉会派、すなわち、言葉はナンだが「一人前の会派」。

みんなの党藤沢(2名)
アクティブ藤沢(1名 無所属、市民の党)

2名以下は交渉権なしでオブザーバー扱い。会派として認められていない、といえる。

対100条委について見てみると

民主・社民ネット9名
自由松風会   5名
日本共産党   3名
アクティブ藤沢 1名
計18名が100条委賛成、すなわち海老根市長に対して批判的(野党的)な会派。

対して、
ふじさわ自民党7名
藤沢市公明党 6名
さつき会   3名
計16名が100条委反対、海老根市長の与党的立場。

で、残る「みんなの党藤沢」の2名はどうか。
改選前には無かった会派だし、二人とも前期は議員ではなかった。今の段階ではどのような態度に出るのか、私には分からない。

いずれにせよ、市長の与党的議員は過半数に達していない。
みんなの党が与党的になった場合は18対18になり、与野党同数。
みんなの党が野党的になった場合は16対20で与党過半数割れが確定。
市長からみれば、「よくて同数」なのだ。

与野党、議長をとった方が過半数割れになる可能性がある、というのが今回の議長選出の面白い?ところだ。
(自民党・民主党双方が与野党に分裂しているのも面白い、というか民主の私としては面白くないが(苦笑))。

ということで、いまは与野党双方議長に名乗りを上げているが、実は相手方に議長ポストを差し出した方がよいのかもしれない?

また、議会運営委員会の委員長ポストにも同様の構図がある。
ただし、これは2名会派・1名会派は委員になれないのでみんなの党の動向は無関係だ。

議会運営委員会定数10名のうち、各会派の委員は
民主・社民ネット3名
自由松風会   1名
日本共産党   1名
計野党5名

ふじさわ自民党2名
藤沢市公明党 2名
さつき会   1名
計与党5名

で、合計10名。与野党同数だ。ということは、委員長を出した側が過半数割れ、になる。

議会運営委員会の委員長というのは、組織でいうと、議長が代表ならば議運委員長は幹事長、といった役回りだろうか。
ある意味では議会ナンバー2である。事実上、議会運営を仕切る立場なのだ。
これは、通常は議長会派が議長を支えるために得ることになるが、今回はどうなるか。
議長同様、みすみす過半数割れになるのを承知で議運委員長をとるのが果たして得策なのか、どうか。

当ブログの読者の皆さんの中には、なぜ議員がポストにこだわるのか奇異に感じる向きもあるかもしれないが、議長というのは別格なのだ。
これは、法に明確に位置づけられている。
議会の代表権を一手に握り、辞任しない限りその職にとどまる事ができる。
議長が開会を宣言しなければ議会は開かれないし、発言の許可権も握っている。
日程が延びた場合に、延長の手続きをしなければ流会、つまりそれまでの議決は無効になってしまう。

議運委員長も同様だ。
本会議に先立ち議会運営委員会で議事の進行などを決めるのだが、議運委員長が議運委を開かなければ、本会議の開催もままならない、といった事態に陥る。

また、市側が議会軽視、とも思えるような先決処分や各種の政策発表をしようとした場合、議長が議会の議決権を盾に譲らない、といったことも起こりえる。
議会軽視は許さない、という明確な意志が議長にあるか否かで、市側の議会対応は違ったものになるのは明らか。
明らかな与党議員が議長になる場合と、そうでない場合とでは雲泥の差がある、といっても過言ではないだろう。

整理したい。
与党に議長がいった場合は…
1.市側と協調した議会運営になる
2.しかし、過半数割れが確定し、本会議は野党多数で議案の否決が起こりえる。
実は、与党の議長は市長は避けたいシナリオではないか?

野党に議長がいった場合は…
1.市と対立、はしないまでも、対峙した議会運営となり、緊張感が出る
2.しかし、野党の過半数が不透明になり、よって100条委が否決されたり問題含みの議案が可決されたりする恐れがある

ということで、どちらにせよ非常に悩ましい状態だ。
みんなの党が与党化しなければ、野党で議長をとればよいのだが…。 
こうした事を踏まえた上で、議長や議運委員長、各ポストの攻防をご覧いただくと、議会の姿が違って見えるかもしれない。

議長をとった方が勝ちなのか負けなのか。
他会派の動向や議員各位の思惑に振り回されるのは正直言って勘弁だ。
だが、それもまた議会、なのだろう。