PR十訓
このことについては、方々で言っているので、何度目かになるが、大切なことなので書いてみる。
どうしてごみが多いのだろう、というと、それだけモノを生産し消費しているから、に他ならない。
そのおかげで、日本は世界に冠たる経済大国になっているわけで、この暮らしを見つめ直し改める必要があるだろうが、それは経済発展をあきらめることになるのではと思う。
まあ、少子超高齢社会に突入し、「自治体消滅」までいわれるこの国には無駄遣いをしている余裕はなくなるだろうな、と漠然と思っている。
大量生産・大量消費、その結果としての大量廃棄。 この流れを説明するのに格好の材料がある。結構、有名なのでご存知の方もいるかと思う。
「PR十訓」。
某超大手広告代理店の戦略として1970年代に使われていた、とされているものだ。
1.もっと使わせろ
2.捨てさせろ
3.無駄遣いさせろ
4.季節を忘れさせろ
5.贈り物をさせろ
6.組み合わせで買わせろ
7.きっかけを投じろ
8.流行おくれにさせろ
9.気安く買わせろ
10.混乱をつくり出せ
もとはアメリカの販売戦略らしい。
これを、某社がアレンジして「十訓」とした、とされている。
こうして、大量生産・大量消費社会が実現し、経済発展したということだろう。
ローンで買う(気安さ)、旅行用品(きっかけ)、組み合わせ(夫婦茶碗)。三個で1000円という売り方・本体よりも魅力的なオマケ(価値の混乱)。
見事な戦略であり、私も完全にこの戦略にハマったと思う。
よく、景気を語る際に「個人消費が弱い」とか言う。
これって、消費ではなく「浪費」だと私は思うし、自分の消費の少なくない部分は浪費だろうな、と自覚している。
国の経済成長を考えると、国民は浪費した方がよい。
一方、個人は上記のような戦略に左右されない「賢い消費者」になる。
あり得ないだろう。一人一人が文字通り賢い消費者になると、経済全体は停滞すること確実だ。
これを経済学で「合成の誤謬」と言ったりする。
さて、どうしたものか。