藤沢駅の建て替え

今日は
「藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会」
が開催され、委員として出席した。
イヤに長ったらしい名の特別委員会だが、100条委正式名称
「善行地区における地域コミュニティ活動事業用地取得に関する調査特別委員会」
という名前だ。
「名は体を表す」ということでいえば、これ以上分かりやすい名前はない、のも事実。
今日開催の特別委については、長いので委員会名称を変えようかという意見が出て検討したものの、委員会設置の趣旨に鑑みこの名に落ち着いたという経緯がある。

さて、今日の委員会では現時点での市の取り組みが報告され、対して委員各位からは活発な質疑があり、市役所本庁舎市民会館藤沢駅など、本市の顔とも言える施設の再整備という重要案件を扱う委員会らしく盛り上がった?といえるかな。

この計画、県内でも有数のターミナルである藤沢駅と市役所といった中心部、そして市民会館・秩父宮記念体育館・図書館・消防署などの市施設が集積する鵠沼東エリアを東南の端、藤沢橋付近を北東の端、ちょっと飛んで労働会館や旧藤沢高校跡地付近を北限、西南は鵠沼中学校付近西北は一本松の踏切あたりといった「藤沢の都心部」一帯、駅半径500メートル以上・面積145ヘクタールについて、市施設の更新と当該エリア全体の再整備について策定されている、いわば「壮大」なものだ。

で、今日示された図はカラー刷りで見やすくキレイなものであり、さすがは一流コンサルタントの作だ。
その一方で、内容は一般的・総花的で目新しいものはない、とも思った。
このくらいの内容ならば市の職員で十分つくれる、との意見も出たが、(見栄えはともかく)私も同感であった。

それに対する部長の答弁は、
「この図を作成したのは、東京駅等の駅前再開発で実績がある会社であり、市には無いノウハウをたくさん持っている」
「今後、JRや小田急に対して『駅舎の建て替えを提案』する際に、力を発揮する(具体化した際に企画・設計する能力がある)」
「(1千数百万円という多額の)費用をかけただけのことはあるのだ」
みたいな答弁をしていた。

なるほど。
今日の委員会で示された図及び内容は、市議会や市民にとっては当たり前の中身でも、
「JRや小田急に対する『駅舎建て替えを促すためのプレゼン用資料』としてならば有効」
ということか。
と私は解釈した。そう考えると、今後の進め方の予想がつく。

つまり。
藤沢都心部の再生は、藤沢駅の駅舎建て替えが「本丸」かつ出発点になる、ということだろう?
しかし、鉄道事業者に建て替えを促すにしても、ただ
「駅がイマイチだから建て替えてくれ」
と頼んだところで、重い腰は上がらない(と思う)。
なので
「いやいや、藤沢都心部はこれだけのポテンシャルがあり、市行政としても「市庁舎」や「市民会館」など大物の更新も控えています」
「ので、今後ますます発展が見込まれ、駅舎建て替えの投資に十分見合う乗降客の増が見込まれます」
ということではないのか。

私は、ある意味まじめに、
「随分と壮大な計画だが、市施設を一気に建て替えるのは資金不足でムリだろうし、そもそも各施設ごとに抱えている問題は異なる。耐用年数が来ている施設もあれば、まだ使える施設もあろう」
「市庁舎本館は使用不能になっているので、真っ先に手をつけなければならない。一方、市民会館は陳腐化し使い勝手は低下しているかもしれないが、まだまだ現役でいけそうだ。巨額の費用がかかる市民会館建て替えについて、全市民的な機運が高まっているとは思えない」
「このエリア全体の中でも、いっぺんになんて考えずに優先順位を明らかにして順次とりくむべきではないか」
みたいな質疑、および意見を述べた。

こんな事は当局も百も承知だろう。
今日の委員会で示された計画書は、実はJR・小田急向けのプレゼン用だったのだ、という事であるならば目くじらを立てることもない。
今、示されている計画が少々大雑把かつ大風呂敷でも、建て替えに向けた、言葉は悪いが「餌」なのだろうから。
まず、駅関係者に「食いついてもらう段階」ということだな。
今日の質疑は随分と細部にわたった部分もあり、あるいは私のように「そもそも論」を述べてピントがずれた?質疑もあったり、といった具合に今ひとつ議員と当局のやりとりが噛み合っていないな、と感じられたのだが、そういうことなら当然だったと思う。

穿った見方、だろうか。違ったら大変申し訳ないが。

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