江ノ島水族館跡地問題その2 なぜ、その土地だけ?

またまた、今朝の神奈川新聞に水族館跡地問題が掲載されていた。
タイトルは
「藤沢津波ビル問題」
だ。

前回は、4月7日という起案書の日付が、実は6月28日だった、という指摘だった。
今回は、1月に策定したという計画が、実は3月31日だった、というもの。
それにしても、一体どうなっているのだろうか?
なぜ、こういう誤魔化しを行うのか??

当該計画は、小田急片瀬江ノ島駅から江ノ島水族館跡地と、その西隣の商業ビルまでを含めた一帯を、再整備するというもの。
だが、計画地には相当数の住宅が建っているし、そもそも駅舎の改築や駅前広場の改修、あわせてバス乗り場等の整備というが小田急電鉄とはどういう話合いをしているのだろうか?

今年の7月に、藤沢市が神奈川県に対して来年度に向けた要望活動をしている。
その資料が手元にあるので、要点を絞って紹介しよう。

片瀬江ノ島駅周辺のさらなる活性化に向けて、

1.湘南江の島のメインゲートである片瀬江ノ島駅の駅舎の改良
2.駐輪施設及びバス発着点機能を有する駅前広場の拡張整備
3.(上記を実施するにあたり)小田急電鉄に対し、協議の場が早急に設置できるよう、本市と共同して働きかけを行う
4.観光経済活性化を図るために、防災機能を兼ね備えた海洋文化の発信拠点の検討にあたっての支援

         などを要望している。
発想自体、悪くないと思う、というか、私も概ね同様の意見の持ち主である。
私は、自分自身で今でも一番よくできたと思う一般質問は
「なぎさシティ計画を完遂するべきでは?」
という趣旨で市を質したものをあげたい。一期目のとき、もう5年以上まえの話だ。

なので、基本的には、今回の市の計画は了としたい、ことは以前も書いた。
「なぎさシティ」への私の思いについては、以前書いたモノを再掲してもよいかもしれないな。

ともあれ、計画自体は良いと思う。
が、県への要望書を見ると、小田急との協議など、全くやっていないのだろう
当該エリアに住んでいる人、お店をやっている人、など、権利の調整は超難問ではないだろうか?
それらの人たちとも、一切話をしていない。

計画自体どうなるかわからない。
いつ、駅等の整備が完了するのか?
住民の移転や店舗の補償などは、いつ合意に至るのか?
そのような状況で、今、水族館跡地だけを、市が買わなければならない理由があるのか?

そうした全体の見通しが全く無い中で、一部だけ市が用地を取得する理由は?
「津波ビル」だけでは、弱いだろう。
2000㎡程度の敷地のビルに、何人の人が避難できるというのか?
繰り返すが、当該土地「だけ」買うには、計画自体の熟成度があまりに低い。

なぜ、今なのか?
単純な疑問に対しても、満足に回答できないと思う。   

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